先日、出前講座特別編を開催しました。
香川県の児童養護施設を退所し、現在不動産業界に勤めているAさんがお部屋を借りるときのあれこれについてお話しくださいました。香川県、愛媛県の施設で生活をしている高校生や職員さんが参加してくださり、「知らなかったことがたくさんあった。」「高校生と話をしながら考えていこうと思った。」「困ったときはとりあえず大人に聞いてみようと思った。」などなど感想をいただきました。
今回の出前講座は「施設に恩返しがしたい」という彼女の想いのこもった出前講座で、施設にいるときの話や、退園してからの生活のことも織り交ぜながら話をしてくれました。
施設にいたときは職員と喧嘩ばかりしていたけれど、自分が退園するときに施設の先生から
「Aちゃんなら大丈夫。わたしは心配してないよ。」と言ってくれたことが不安な彼女の背中を押し、勇気づけたそうです。
きっとたくさんの時間を共有し、泣いたり笑ったり、ぶつかったり、励まし合ったりしながら過ごしてきた日々があるからこそ育まれてきた彼女と職員さんの関係性なのだと想像すると、私も胸が熱くなりました。
きっと、施設の先生もAさんの姿を見て、心を震わせたことだろうと思います。
社会的養護を経験したことのある若者には、保証人になってくれる親族がいない場合があります。(不動産は3親等以内の親族でなければいけないとか)
お部屋を借りるときは、保証会社のみで借りられる物件もあるのですが、保証人問題があるがゆえに選択肢を狭められるというのが現実です。
また、手術などの医療行為を行うときにも保証人が必要なのですが、そこに名前を書いてもらえる方がいない時もあります。
そんな現実とひとりで向き合ったり、対峙するだけじゃなくて、「困った・・・」と言える場所が多くありますように。
「一緒に考えよう。」と言ってくれる人がそばに居てくれますように。
わっかっかがそんな存在であれますように。
そんなことにも思いをはせながら、彼女との再会を嬉しく楽しく過ごすことのできた1日でした。
感謝!